社会・経済のうごき@しんぶん
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2012年07月31日号

スペイン国債、危険水域を越える

7月25日の欧州債権市場でスペイン国債の価格が急落し、長期金利の指標となる10年債利回りは過去最高の7.78%となった。中長期の財政運営が難しくなるとされる危険水域の利回り7%を突破した背景には、地方自治州の財政悪化によって国全体の財政運営の行き詰まり懸念や、債務危機国への金融支援を行う欧州金融安定化基金とドイツ国債の格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」に変更すると格付け会社の発表が影響している。



来年の世界の成長率は3.9%

国際通貨基金(IMF)が発表した最新の世界経済見通しによると、2013年の世界全体の実質経済成長率は3.9%となる見通しであることが分った。同基金は「成長見通しの一段の下振れリスクは大きい」としたうえで、欧州危機の深刻化が「当面の最大のリスク」であると指摘し、ユーロ圏諸国が合意した政策対応の立ち遅れや不十分さがないようにとの警戒感を示した。日本の13年の成長率は1.5%とし、消費税増税法案の参院可決が財政持続への信頼性を確保する上で重要だと指摘している。



女性平均寿命、26年連続首位から転落

厚生労働省が公表した簡易生命表によると、2011年の日本人の平均寿命は、女性が85.90歳、男性が79.44歳となり、男女とも2年連続で低下したことが明らかになった。また、日本人女性の平均寿命は26年連続して世界首位を維持してきたが、香港の86.7歳を下回り、2位に転落した。東日本大震災での死者数増加が男女ともに平均寿命を下げた最大の要因で、女性はこれに加えて20代での自殺や熱中症での肺炎による死者が増加したことが平均寿命を押し下げたと同省では指摘している。



倒産防止共済への新規加入が急増中

中小企業倒産防止共済の2011年度新規加入件数が約3万3千件に上り、15年ぶりの高い水準になっていることが分った。取引先の倒産によって売掛金や受取手形が回収できなくなった場合に、掛金の10倍まで無担保・無利子で貸し付けが受けられる制度で、昨年、貸付限度額が8千万円まで拡充されるとともに、返済期間も7年に延長された。増加の背景には、来年3月で中小企業金融円滑化法が終了することに対応し、中小企業が自衛手段を講じていることが最大の理由で、先行き不安を浮き彫りにしている。



65歳までの雇用義務化に例外指針

今国会に提出されている65歳までの希望者を企業に義務付ける高年齢者雇用安定法改正案に対して、民主・自民・公明3党合意による修正案がまとまった。修正案は雇用義務の例外指針を盛り込むとし、指針では心身の健康状態や勤務態度が著しく悪い人を定年後の継続雇用の対象外にするとしている。当初の法案では、65歳まで希望者全員を継続雇用することを企業に義務付けていたが、企業側から対象外にできることを明確にするよう求めたことに応える形で修正案がまとまった。



今年度の最低賃金、「7円」引き上げ

中央最低賃金審議会は今年度の最低賃金の目安を全国加重平均で昨年度より7円引き上げて、時給744円にすることを決定した。最低賃金については、11都道府県で生活保護支給との逆転現象が起きているが、今回、同審議会が引上げ目安とした金額で逆転現象の解消が見込まれるのは9都県で、北海道と宮城では今年度での解消が見込めないものとなっている。同審議会では、「2年以内の早急な解消が必要」と労使ともに確認しており、今後は低所得者の待遇改善を通じて生活保護受給者に移行することを抑止する政策が急務であるといえる。



ユーチューブ、東日本大震災が再生1位

米調査機関ビュー・リサーチ・センターが昨年1月~今年3月までに動画投稿サイト「ユーチューブ」のニュース部門動画を対象に再生回数の多かった動画を分析したところ、東日本大震災関連が9600万回で最も多かったことが分った。次いで、ロシアの選挙、中東のアラブの春、の順となっていた。投稿者は報道機関が51%で最も多く、39%が市民だった。同センターでは、動画投稿に関し「著作権侵害や情報源が不明瞭なものもあり、ニュースが捏造される可能性がある」とも指摘している。



児童虐待件数、過去最多を更新

厚生労働省のまとめによると、全国の児童相談所が2011年度に把握した児童虐待件数は過去最多を更新する5万9862件に上ることが分った。集計を開始した1990年度以降21年連続での増加となった背景について、同省は「社会の関心の高まりから疑わしい事案についても通報する意識が高まったため」とみている。



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